ナンタケットバスケットの為の、フォッシルアイボリーの材料

ナンタケットバスケット

どの型にするか、楽しく想う。

優しい気持ちを感じながら。

感謝。

ナンタケットバスケット教室の閉鎖、外出の制限、そして、マスク着用命令。このマスク、あらゆるお洒落を尽く台無しにする曲者だったから、すっかりナンタケットバスケットを持つ気勢もそがれてしまった。いつ元に戻るか分からないまま、不安で陰鬱な日々が積み重なっていく。気持ちを物作りに持って行けず、編みかけのバスケットに触る事も出来なくなった。このまま辞めてしまうのだろうと、薄らと埃を被ったようなバスケット達を眺めながら思う。誰もが暗い表情で、咳払いひとつに殺気立ち、厚かましい転売が蔓延り、優しさもへったくれもない。高額で転売されるのは、この全てのお洒落を台無しにする、美しさもへったくれもないマスク。白けた気持ちで、息を殺して用事を済ますのだから、こんなに優雅で美しいバスケットを持つ道理がない。そうして大好きなバスケットスタイルを封筒し、何年も経ってしまった。そんな時だった。仲間の方から、不意に連絡を頂く。彼女と一緒に注文していた材料の事、教室がひっそりと再開された事。投げ槍な気持ちの陰から、希望の光に歓喜する自分が飛び出して来たのには驚いた。辞めるなんて冗談じゃない、早く早く!!編みかけのバスケットを恐々と覗くと、私が動き出すのを静かに待っているように見えた。兎に角、一歩。そうして、何年振りかに大好きなバスケットを持って出掛けてみる。マスクは仕方が無いからと諦めて、それでもお洒落はすべきなのだ。数年振りに再会したバスケット仲間の方は、素敵なバスケットを携えて現れた。フォッシルアイボリーの材料を受け取りながら思う。私は、やっぱりついている。素敵な人が気にかけてくれ、優しい家族が守ってくれて、こんなに幸せに生きている。その材料には沢山の優しい思いが込められているような気がして、大切に持ち帰って来た。動き始めた道具達と並べ、自分が如何に恵まれているのかを実感する。この数年間は多くの事に気付かされ、真実も見えた気がするが、殊更に感じているのは感謝である。天に、世界に、国に。全ての人に、そして自分に。有り難き、幸せ。

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