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黒檀と、砂漠に浮かぶ月のような石。
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勇壮な戦士の如く。
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盾も忘れずに。
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腕環と呼ぶに相応しい佇まい。
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青の民族と呼ばれるトゥアレグ族。砂漠の中に生きる彼等は、藍で染めた蒼い布を纏う。顔を覆うのは男達だ。男である証だったり、悪い精霊から身を守るという意味を持つが、恥ずかしいからという理由もあるらしい。女達はイスラム教徒でありながら、顔を覆わない。強く、誇り高き女達だ。トゥアレグ族は総じて、美しい容姿をしている。青いターバンと同じく、澄んだ蒼い瞳をしている者も。美しく勇壮なトゥアレグ族が創り出す、唯一無二の美しい銀細工。砂紋の如き紋様が刻まれし銀の腕環。
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