モロッコの指環、またはトゥアレグの腕輪、そして砂漠の薔薇

淡い薔薇のように美しい紅水晶。

トゥアレグ族の銀細工は美しい。

宝石のアンモナイトと、砂漠の薔薇。

薔薇？砂漠の薔薇？

モロッコの砂漠に眠る、沢山の宝石達。あの薄らと赤く熱い砂の中に、何億年も前から、静かに眠り続けている。大理石のように美しいアンモナイト、砂の中で花開く不思議な薔薇もある。未だに、何故に薔薇のように結晶するのか解明されていない。烏賊のように海を泳いでいたアンモナイトさえ大理石になる、摩訶不思議な砂漠だから、きっと薔薇だって咲くだろう。ただし、こちらも大理石のような薔薇。見た目よりは脆く、手に載せると、零れ落ちたモロッコの砂が光る。紅水晶の柔らかな紅色に惹かれた指環。トゥアレグ族の銀細工も。未知なる美しいものに溢れかえる、モロッコ。